人間関係と学校の悩み#6
緊張や体調不良で学校に行きたくない時は
- 心身の不調
- 体験談・インタビュー
2021年に行われたオンライン相談会「YouTube Live 友達付き合い・自分の気持ちがわからない」の書き起こしです。
人間関係がつらい。自分が分からない。学校ってどれくらい大事?YouTube Liveのプレイリスト
前回は「私なんかよりつらい人がいると思ってしまう」についてでした。
今回は、「『緊張』や『体調不良』とどう付き合っていく?」についてです。
ゲスト:井上祐紀先生(児童精神科医/子どものこころの専門医)
MC:太田尚樹さん
Mex(このサイト)がやっているYouTube LiveでMCを担当しています。
Mex(このサイト)がやっているYouTube LiveでMCを担当しています。
投稿紹介~一度に大勢と話せない~
それでは、本日のご相談を読んでいきます。
”一度に大勢と話すと話についていけなくて気持ちが悪くなり、頭も痛くなるため、学校に行きたくない気持ちになり、最近学校を休みがちです。どうしたら良いか教えてください。”(小学生)
これ大変だ。よく送ってくれましたね。偉いです。こういうふうに「教えてください」って言えるってすごく大事。やはり、「不安が高まっちゃう」ってことですよね。気持ちが悪くなったり、頭が痛くなっちゃったり、からだの病気がある可能性もあるかもしれませんが、おそらく大勢の人を前にするとということかな。
「大勢の人が自分を見てる」っていう状況になっちゃうと、ちょっと気持ち悪くなっちゃったりとか、「当てられてみんなの前で話す」とかがもしかしたらつらいかもしれないですよね。
「大勢の人が自分を見てる」っていう状況になっちゃうと、ちょっと気持ち悪くなっちゃったりとか、「当てられてみんなの前で話す」とかがもしかしたらつらいかもしれないですよね。
その緊張や体調不良のつらさを点数化すると、何点?
ここからすごく個別のスキルになってしまうのですが、まず、「そのつらさがどのくらいのレベルか」ということを測るのが私流です。一番最悪の緊張を10点だとしたら、例えば、太田さん今日の放送が始まるとき何点くらい緊張してました?
8点は行ってましたね。
8点。結構行くね。
ちょっと今5点くらいになりました。
そうでしょう。8点が5点になったわけですよ。太田さん緊張してるっちゃしてるんだけど、始めに比べたら、今少し良いわけですよ。だから、「今日もなんだか頑張れそう」という感じがするじゃないですか。
やっぱり8点がずっと続くんだったら、そこは保健室に行きましょう。ここは、お父さんお母さんに相談してもらって。普段から先生も、「大丈夫?」って聞くよりも、「今何点?」って聞いてあげたほうが良いですよね。緊張スコアを0点から10点に例えてもらって。
やっぱり8点がずっと続くんだったら、そこは保健室に行きましょう。ここは、お父さんお母さんに相談してもらって。普段から先生も、「大丈夫?」って聞くよりも、「今何点?」って聞いてあげたほうが良いですよね。緊張スコアを0点から10点に例えてもらって。
保健室の行き方
保健室に行くときは何と言って行ったらいいんですか?
先生たちがやはり定期的に声をかけてあげる必要があります。最初のうちは特に。中には気づいてくれない先生はいるでしょうね。お助けキーホルダーみたいなのを持っておいて、机の上にポンって出したら、先生が「今少しつらいんだな」みたいなことを察してあげて、「はい、○○ちゃんいらっしゃい。保健室行こうか」とやってるケースもあります。
先生たちはつい、「大丈夫?」って聞いてしまうんですけど、こういうドキドキしやすい子たちって、今度は一生懸命「うん、うん、大丈夫」になっちゃうかもしれない。そこら辺を「いま何点?」って聞いてあげて、その点数が一定以上だったら、「保健室行こうか」とか。
「ちょっとここは休みにしよっか」とやってあげるのも1つかな。こういうのを「心の温度計」というんですけどね。ぜひ後で、お父さんお母さんにこの記事を見せてあげてください。
「ちょっとここは休みにしよっか」とやってあげるのも1つかな。こういうのを「心の温度計」というんですけどね。ぜひ後で、お父さんお母さんにこの記事を見せてあげてください。
例えば、何回も保健室に行くと、周りに何か思われるんじゃないかっていう気持ちの子もいるんじゃないかと思うんですけど、そういうのってどうしたらいいんですか?
保健室に何回も行きづらい…
その辺はクラスの雰囲気によりますよね。実際に頭が痛くなったり、胃腸の調子が悪くなったりする。だから例えば、「クラスの中の○○ちゃんは時々頭が痛くなることがあるので、その時は、どんな人でもつらい時は保健室に行っていいんだ」っていうことを担任の先生には本当は示してほしいなと思います。どんな人だって利用していいんだ、ということですよね。
たしかに、僕も今考えると保健室によく行く子だった時期があったんですけど、行くまでは周りの目とか気になるんですけど、行くとホッとできました。
それこそ緊張が“8点”からちょっとおさまったりとかもあるので、行くまでは勇気がいるかもしれないけど、行ってみるとやっぱりホッとできたりするんじゃないかなと思いますね。
それこそ緊張が“8点”からちょっとおさまったりとかもあるので、行くまでは勇気がいるかもしれないけど、行ってみるとやっぱりホッとできたりするんじゃないかなと思いますね。
キーホルダーもね、「なんだお前そのキーホルダー」とか言われたら嫌だなとか思っちゃいそうですよね。
それとはわからないものをさりげなく置いちゃうとか。
それを先生にだけ言っとくとか?
そうです。何なら赤いノートでもいいですよね。
先生に言うの、勇気いるなあ。
そこは、小学生だったら、お父さんお母さんからちゃんと担任の先生に言ってあげるっていうのはすごく大事かなと思います。
そういったご両親のサポートが受けられそうだったら。
ぜひ勇気を持ってね、このMexの記事を見せてあげるといいと思います。
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