LGBTQあるあるLive前編#2
親へのカミングアウトは最大の難関?
- セクシュアリティ
- 体験談・インタビュー
LGBTQについて知る機会って増えたけど、まだまだ当事者の声からじゃないと分からないこと・伝わらないことがたくさんあるんじゃないかということで、2020/4/10・17にMex(ミークス)で当事者3人の対談企画を行いました。
前回は自己紹介と自分のセクシュアリティに気づいたきっかけについて伺いました。
今回はこころとからだの折り合いのつけ方とカミングアウトについてです。
対談メンバー
遠藤まめたさん: 1987年埼玉県生まれのトランスジェンダー。今はIT関係の仕事。LGBTユースのための居場所にじーず代表。
中村香住(レロ)さん: 1991年神奈川県生まれのレズビアン。「キラキラしてないレズビアンヲタク社会学研究者」として大学院でメイドカフェで働く女性を研究。
MC 太田尚樹さん: 1988年大阪府生まれのゲイ。バレーボールが死ぬほど好き。
自分が思っているからだと違うからだになっていくつらさ
いつのタイミングが1番悩んだってありますか?
悩むっていうかイヤだったのが制服。あと第二次性徴でからだが変わっていく時期は「これから自分は一体何になるんだろう」っていう気持ち悪い感覚があって…。
でも、制服が1番イヤだった。スカート履かなきゃいけないのが。
でも、制服が1番イヤだった。スカート履かなきゃいけないのが。
あと、もうひとつ、ちょっと繊細な質問なのでお答えいただける範囲でもちろん大丈夫ですが、ご自身のからだに対する違和感というのはどうやって折り合いがついていったって感じなんですか?
折り合いはね、まぁなんだろう、折り合いはつけるのは難しいと思うけど、変化していって、どんどん変わっていって、さらに悪くなるっていうのはきつかったかな。
だから、中学生の時とかに、まだまだ(からだが)変わっていくわけじゃないですか。それがどんどん自分の思っているものとは違うからだになっているっていうのはつらかったかな。
だから、中学生の時とかに、まだまだ(からだが)変わっていくわけじゃないですか。それがどんどん自分の思っているものとは違うからだになっているっていうのはつらかったかな。
でももう今は30歳超えているんで、さすがにこれ以上変化はしないけど、なんていうのかな、変化の最中はすごくイヤだったかな。
ただ、今でも、ホルモン注射とか手術とかしないって決めているわけじゃないし、高校生の時は一刻も早くからだ変えたいって思ってたけど、大人になってからの方が、なんか、「今度貯金したらここに旅行に行きたいな」とか他にやりたいことも出てきて。やりたいことリストの5位くらいに胸取りたいとかが入ってますね。
ただ、今でも、ホルモン注射とか手術とかしないって決めているわけじゃないし、高校生の時は一刻も早くからだ変えたいって思ってたけど、大人になってからの方が、なんか、「今度貯金したらここに旅行に行きたいな」とか他にやりたいことも出てきて。やりたいことリストの5位くらいに胸取りたいとかが入ってますね。
ありがとうございます。今、コメントでも「私も自分のからだの変化に追いつかなくて、しばらくお風呂に入れない時期がありました」とあって、共感される方もきっと多いですよね。
カミングアウトは1回では終わらない
レロさんは、小学生で同性に恋心を抱いたと伝えた時(①を読む)からお母さんは肯定的だったという認識で大丈夫ですか?
そうですね、めちゃくちゃ肯定的だったかどうかは分からないけど、少なくとも別にそういう人もいるからおかしくはないし、そうなのかもね、みたいな。
母親としては、セクシュアリティは変わったりもするから、まだ小学6年生だから決めつけるのも良くないかなって気持ちもあったみたいで、でも可能性としてはあるかな、みたいなことを言っていました。
母親としては、セクシュアリティは変わったりもするから、まだ小学6年生だから決めつけるのも良くないかなって気持ちもあったみたいで、でも可能性としてはあるかな、みたいなことを言っていました。
なるほど、でもその時頭ごなしに「そんな、女の子を好きになるなんてダメだよ」とかは言われなかったんですね。
そうですね、そこはすごい恵まれていたというか、母親がそこについては理解があった。
僕なんかは今それ聞いてて思い出したんですけど、結構、昔日常の中で母親がポロポロ「息子がゲイっていうのだけはイヤだよね」ってちょくちょく言ってたなっていうのも思い出して、カミングアウトした時の第一声もそれで、「息子がゲイっていうのだけはイヤだなって思ってたけど」って言われて。
でも、そこから彼女の気持ちも変わっていったし、今はすごく応援してくれていたり、LGBTのニュースとかも送ってくれたりするんで。
でも、そこから彼女の気持ちも変わっていったし、今はすごく応援してくれていたり、LGBTのニュースとかも送ってくれたりするんで。
なんかね、今このツイキャス聞いてくれてる子の中でカミングアウトはしたくないって思ってる子もいるかもしれないし、いつかできたら、でもできないだろうなって思っている人もいるかもしれないし、今レロさんからもらった話とは変わっちゃうかもしれないけど、自分の体験からすると、カミングアウトって1回で終わるものではなくて、そのあとの関係性とかそのあとのお互いの学びや会話で変わっていったりもするから、僕(の場合)は、今家族みんな知っていて応援してくれているし、関係性変わっていったりするなと思うけど。レロさんは最初から頭ごなしに言われたりはしなかったんですね。
そうですね、確かにそうだったと思います。
親へのカミングアウトが最大の難関?
今、コメントもいくつかきてますけど、「やっぱり親が受け入れてくれたの羨ましい」というコメントや「親へのカミングアウトは最大の難関だと思っている」
「親が受け入れるのってやっぱりケースバイケースなのかな」
というコメントもいただいてます。
周りの友人とかでカミングアウトの話とかどうですか?みんな結構カミングアウトしてます?
「親が受け入れるのってやっぱりケースバイケースなのかな」
というコメントもいただいてます。
周りの友人とかでカミングアウトの話とかどうですか?みんな結構カミングアウトしてます?
人によりますけど、結構大変な話は聞きます。人によりますけど、だいたい結婚にまつわる話が大変そうです。
私の場合はレズビアンの友達が多いんですけど、カミングアウトしていないレズビアンは「結婚しろ」みたいなことを親から言われることも多い。特に女性への圧力がすごいじゃないですか、結婚の話って。それで、結婚しなさいって話からの、その話でもめた結果、カミングアウトせざるを得なかったって子もいました。
結婚しない理由をいうために、もうセクシュアリティを言ってしまえみたいな。
私の場合はレズビアンの友達が多いんですけど、カミングアウトしていないレズビアンは「結婚しろ」みたいなことを親から言われることも多い。特に女性への圧力がすごいじゃないですか、結婚の話って。それで、結婚しなさいって話からの、その話でもめた結果、カミングアウトせざるを得なかったって子もいました。
結婚しない理由をいうために、もうセクシュアリティを言ってしまえみたいな。
それはあるだろうな。
10代の子とかだとやっぱり「親が一番の難関」と聞きますよね。
まめたさん自身は親に伝えてますか?
高校2年生の時(に伝えた)かな。
何かきっかけがあるんですか?どんな感じの順番で話していったんですか?
母親に話して、そしたら(他の家族にも)伝わっていたみたいな。
アウティング*問題とかいわれたりもしますが、家族間だとなかなか難しいですよね。
*アウティング:LGBTQなどに対して、本人の了解を得ずに、他の人に伝えていないセクシュアリティなどの秘密を暴露する行動のこと
*アウティング:LGBTQなどに対して、本人の了解を得ずに、他の人に伝えていないセクシュアリティなどの秘密を暴露する行動のこと
次回は恋愛について伺います。
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