親子関係カウンセリング#5:親が重い・逃げたい
きょうだいと差別される
- 暴言・無視・ひいき
- たたく・殴る
- 体験談・インタビュー
このコラムは2020年に行われたオンライン相談会「YouTube Live親が重たい。逃げたい。親との関係どうしたらラクになる?」の書き起こしです。
「YouTube Live親が重い。逃げたい。親との関係どうしたらラクになる?(#1~#9)」のプレイリスト
前回は「親の期待が重い・応えられない」についてでした。
今回は「きょうだいと差別される」についてです。
ゲスト:信田さよ子さん
公認心理師・臨床心理士の資格を持つカウンセラー。親子、夫婦関係など家族問題に関するカウンセリング経験が多くあります。
公認心理師・臨床心理士の資格を持つカウンセラー。親子、夫婦関係など家族問題に関するカウンセリング経験が多くあります。
MC:太田尚樹さん
Mex(このサイト)がやっているYouTube LiveでMCを担当しています。
Mex(このサイト)がやっているYouTube LiveでMCを担当しています。
他のきょうだいと違う接し方をされる
またいただいてるお悩みのご相談のご紹介にいきたいと思います。まず1つ読んでみたいと思います。
という高校生くらいの年齢の方からのご相談でした。
他にも、兄弟のことに関してたくさんいただいていまして、もうひとつだけ、ご紹介します。
他にも、兄弟のことに関してたくさんいただいていまして、もうひとつだけ、ご紹介します。
こういったように、兄弟とか姉妹っていう中で、子どもだったら「なんで違うように接するの?」って思うと思うんですけど、これってどうしてなんですか?
2つ理由があって、1つは男女の差別です。息子と娘の差別っていうのは、今でもとても多いです。
お兄ちゃんや弟には、こういうふうに言うし塾のお金もどんどん出すけど、娘には「どうせあんたは女だから」みたいな形で差別をされる。
もう1つは、本当のことなんですけど、母親も父親も、やっぱり何人もいるとね、かわいくない子っているんです。
お兄ちゃんや弟には、こういうふうに言うし塾のお金もどんどん出すけど、娘には「どうせあんたは女だから」みたいな形で差別をされる。
もう1つは、本当のことなんですけど、母親も父親も、やっぱり何人もいるとね、かわいくない子っているんです。
もちろんそう思わない親もいます。でもこれは残念ながら「どうも、この子は小さい時からあんまりかわいくない」と思う親もいるんです。
本当は隠して平等に扱わないといけないのに、それをモロに態度として出してしまう。
だから、いずれにしてもそういうふうにされたらね、ちゃんと抗議したほうが良いですね。「同じ子どもなのに、お兄ちゃんはこうで、私はこうなのが納得できない」と。
そこで「あなた女でしょ?」って言われたら、「お母さんも女でしょ?」「今、法律で男女共同参画基本法があるのって知ってる?」とかって。「男だから、女だからっていう風に差別したり区別したりするのはよくないんだよ」って子どものほうから抗議する。
「生意気」と思われるかもしれないけど、ちゃんと親に抗議したほうが良い。
本当は隠して平等に扱わないといけないのに、それをモロに態度として出してしまう。
だから、いずれにしてもそういうふうにされたらね、ちゃんと抗議したほうが良いですね。「同じ子どもなのに、お兄ちゃんはこうで、私はこうなのが納得できない」と。
そこで「あなた女でしょ?」って言われたら、「お母さんも女でしょ?」「今、法律で男女共同参画基本法があるのって知ってる?」とかって。「男だから、女だからっていう風に差別したり区別したりするのはよくないんだよ」って子どものほうから抗議する。
「生意気」と思われるかもしれないけど、ちゃんと親に抗議したほうが良い。
それは「男だから、女だから」とかもそうだし、「年齢が上だから、下だから」もそうってことですか?
そうです。
親にも愛されない自分は、誰にも愛されない?
自分はかわいくないって思われている側だと認識した時に、「自分のことをかわいいって思ってくれる人っているのかな?」って思っちゃう気がするんですけど…。
いますよね?(笑)今言いながら思ったけど、それはいるわ!
いますよね?(笑)今言いながら思ったけど、それはいるわ!
親からあんなに嫌われたんだから、この世の中に、自分のことをかわいいとか、大事に思ってくれる人なんかいないって思ってる人、結構多いですね。
思いそう。そういう大事にしてくれる大人の探し方は、さっきの話と一緒で、またスクールカウンセラーを頼っても良いかもしれないし。
そうですね。保健室とかね。どこになるのか、それはいろんな相談先があると思うのでわかりません。
ただ、私たちのような心理の仕事をしていると、実は相談先でこういった相談を待ってる人がいるんですよ。相談の電話が来るのを待ってる人もいるんです。
だから「こんなことを言って迷惑がられるんじゃないか」「最後は自分が批判されるんじゃないか」って、なかなか相談しない人っているんだけど、そうではないってことだけは、ぜひわかってもらいたいです。
ただ、私たちのような心理の仕事をしていると、実は相談先でこういった相談を待ってる人がいるんですよ。相談の電話が来るのを待ってる人もいるんです。
だから「こんなことを言って迷惑がられるんじゃないか」「最後は自分が批判されるんじゃないか」って、なかなか相談しない人っているんだけど、そうではないってことだけは、ぜひわかってもらいたいです。
親に愛されたい気持ちは、究極の片思い
待ってる人がちゃんといる。でも、待ってくれてる人がいても、「やっぱりお母さんに愛されたいな」って思っちゃう気もするんですよ。それどうしたらいいんですか?
それはね、抱えながら行くしかないね。
30歳になっても、40歳になっても、「やっぱりあの母親に私は愛されたかったし、今でも愛されたい」っていう人はたくさんいますよ。
ただ、「その気持ちが良くない」とか、「その気持ちがムダだ」って絶対思わない方が良くて、「そういう気持ちを抱えながら、どうやって生きていくのか?」ということですよね。
30歳になっても、40歳になっても、「やっぱりあの母親に私は愛されたかったし、今でも愛されたい」っていう人はたくさんいますよ。
ただ、「その気持ちが良くない」とか、「その気持ちがムダだ」って絶対思わない方が良くて、「そういう気持ちを抱えながら、どうやって生きていくのか?」ということですよね。
どうやって生きていくか?
例えば、自分が好きだった人に振られちゃったりすることがあるでしょう?それは本当に傷つくことじゃないですか。
それと同じように、「自分もあの母親からは愛されなかった。でもそれを抱えて生きていくしかないし、そのおかげで本を読んだり、あるいは演劇やったり、芸術に向かうエネルギーにもなったし」っていう転換はあり得るのかなと思います。
だから親から愛されないってことは、いろんな意味で創作とかクリエイティブなエネルギーに転化できると思います。
それと同じように、「自分もあの母親からは愛されなかった。でもそれを抱えて生きていくしかないし、そのおかげで本を読んだり、あるいは演劇やったり、芸術に向かうエネルギーにもなったし」っていう転換はあり得るのかなと思います。
だから親から愛されないってことは、いろんな意味で創作とかクリエイティブなエネルギーに転化できると思います。
じゃあ片思いにすごく似てるんですか?
似てる、似てる。究極の片思いは、親から愛されなかったことですよね。
そっかそっか。それがすごく何かの役に立ったり、自分の力に繋がることもあるんですか?
ありますね。有名な作家も、いろんな文学を書いていて、死ぬ間際に「親に愛されたかった」って書くような作品がいっぱいありますから。
そう思う人はいっぱいいるし、変なことではないってことですよね?
むしろ、究極の片思いってすごいことですよね。
つらい気持ちを恋愛で埋める人もいる
抱えて生きていくのってすごくつらいと思うんです。
「自分は愛されたいけど、どうやらうまくいかなそうということを抱えて生きていくんだ」「何かの役に立つかもしれない」ということを思って生きるのもつらいって思うんですよ。
そのつらい時ってどうしたらいいんですか?
「自分は愛されたいけど、どうやらうまくいかなそうということを抱えて生きていくんだ」「何かの役に立つかもしれない」ということを思って生きるのもつらいって思うんですよ。
そのつらい時ってどうしたらいいんですか?
1番よくあるのは、性的なもので埋めるっていう人は多いですよ。性的な行為を通じて相手に認められることで埋めるっていうか。
恋愛をするっていうのも、1つの気持ちを埋めるものにもなるっていうことですよね。
非常に女性を傷つけるような性行為をたくさんする人っているじゃないですか。そういう男性の中には、「お母さんから愛されなかった」っていう思いをずっと抱えてる人もいますよね。
そっか、じゃあそういう痛みは、悲しいことも起こしている訳ですね。