LGBTQあるあるLive前編#5
サブカル好きの男友達
- セクシュアリティ
- 体験談・インタビュー
LGBTQについて知る機会って増えたけど、まだまだ当事者の声からじゃないと分からないこと・伝わらないことがたくさんあるんじゃないかということで、2020/4/10・17にMex(ミークス)で当事者3人の対談企画を行いました。
前回は恋愛について(その2)伺いました。今回は友達関係についてです。
対談メンバー
遠藤まめたさん: 1987年埼玉県生まれのトランスジェンダー。今はIT関係の仕事。LGBTユースのための居場所にじーず代表。
中村香住(レロ)さん: 1991年神奈川県生まれのレズビアン。「キラキラしてないレズビアンヲタク社会学研究者」として大学院でメイドカフェで働く女性を研究。
MC 太田尚樹さん: 1988年大阪府生まれのゲイ。バレーボールが死ぬほど好き。
サブカル好きとは仲良くなりやすかった
ここまで恋愛系の話を聞いてきましたけど、学生時代にセクシュアリティに関わるようなことで友達関係で悩んだりしました?
まずはまめたさんどうでした?
まずはまめたさんどうでした?
女子校だったんで、男子の友達ができなかったし、大学入っても初対面で相手が男って思ってるのか女って思っているのか第一印象で決まっちゃうから、それで扱いを変えるのは難しかった。
最初から仲良くできる人は仲良くできるし、初めから性別で人を見る人と仲良くなるっていうのは結構難しいなって。中高大ってバンドやっていたんですけど、ギターやっていて、自分の好きなバンドとか曲の話をすると女子(として)だと結構珍しがられたりするわけ。洋楽とか激しいバンドやっていたんだけど、珍しがられるというかその時点で、ここからスタートして仲良くなるのとか難しいなって。
それは共学になってから思ったな。最初からトランス(ジェンダー)だって相手が分かっていたり、あるいは男と思われて会話したほうがバンドやっている時は楽だった。
それは共学になってから思ったな。最初からトランス(ジェンダー)だって相手が分かっていたり、あるいは男と思われて会話したほうがバンドやっている時は楽だった。
バンドとかだとね、共通の目指している方向とか一緒に演奏するとか向いている方向が一緒だったりするといいよね、いちいち過剰に向き合う必要がない、一緒の方向を見ることでつながれるみたいなのがあったりするから。
トランスの人って、人によっては「ちゃんと自分を男として扱ってください」とか「女として扱ってください」ってはっきり感じる方もいらっしゃったりするじゃん。まめたさんはどんな感じですか?
トランスの人って、人によっては「ちゃんと自分を男として扱ってください」とか「女として扱ってください」ってはっきり感じる方もいらっしゃったりするじゃん。まめたさんはどんな感じですか?
女として扱われるのはイヤだけど、性別で扱いをコロコロ変える人はちょっと軽蔑しちゃうっていうか。
例えばトランスと知らず男として接してて、でもトランスってばれたらこの人態度変わっちゃうのかなとかは気になるから。最初からあまりそういうこだわりない人が信用できるというか。
例えばトランスと知らず男として接してて、でもトランスってばれたらこの人態度変わっちゃうのかなとかは気になるから。最初からあまりそういうこだわりない人が信用できるというか。
じゃあ、男友達欲しいとか思ってたけど、なんかオラオラ「男同士なんだからさー」みたいなのはちょっとある意味男とか女とか押し付けてくる感じだと。
ちょっと物珍しさに一緒にいることもあったんだけど、物珍しいだけで、結局仲良くなれるのは女の子の友達が多い男の子とか。あと、男友達少ない男の子とは仲良くなれる傾向がある。小3,4くらいまではサッカーとかやっていて、すごい男の子とか運動系の友達が多かったんだけど、小学校高学年になると、男だけで群れて、女を「あいつらあっちいけ」みたいな、サッカー好きな友達が男だらけ集団みたいなのを作る様になって。その時に仲間に入れてくれたのはサブカルが好きな男の子とか宇宙とかUFOとかノストラダムスの予言とかが好きな男の子の集団がいて、その子たちとかはあんまり性別で分けたりしなかったから小6とかでも仲良くしてて、今でも男の子はサブカルっぽい子のほうが仲良くできるかな。
さっきの非モテの話をすると、私はあまり、モテる明るいキャラクターの人々の音楽とか好きじゃなくて、どちらかというと、ギターのコードでいうとマイナーコード、みたいな。
で、何を聴いていたかというと「人間椅子」という3人組のバンドとかそういう変わっている音楽聞いたりしていました。そういうの聴いている人たちはムダに“仲良くなろうぜ”圧とかをかけてこない。
で、何を聴いていたかというと「人間椅子」という3人組のバンドとかそういう変わっている音楽聞いたりしていました。そういうの聴いている人たちはムダに“仲良くなろうぜ”圧とかをかけてこない。
何かしら脛に傷があるからそんなにしつこくしてこない。そういう音楽性を好んでいる人はお互い静かに暮らそうぜって感じ。音楽やっていると好きな音楽で「あっ、こいつやばいな」っていうのは逃げられる。
それでいくと、最近「100日目に死んだワニ」*があったじゃないですか?99日まで全部読んでたんですよ。それで、タワレコがワニが聴いていた音楽リストを死後に発表したんですよ。そしたら、聴いてる音楽がまさに私が避けようと思っていた人々の音楽で、なんかワニと仲良くなれると思ってたのに…(笑)。
※「100日目に死んだワニ」:ツイキャス当時Twitterで話題になった作品
それでいくと、最近「100日目に死んだワニ」*があったじゃないですか?99日まで全部読んでたんですよ。それで、タワレコがワニが聴いていた音楽リストを死後に発表したんですよ。そしたら、聴いてる音楽がまさに私が避けようと思っていた人々の音楽で、なんかワニと仲良くなれると思ってたのに…(笑)。
※「100日目に死んだワニ」:ツイキャス当時Twitterで話題になった作品
それは作者が出したの?
ちょっとわからないんだけど、ワニと仲良くなれると思っていたのに、無理だった。
メジャーコードばっかりだった。明るい曲。
メジャーコードばっかりだった。明るい曲。
自分の恋愛話が噂になってしまう
このままレロさんにお話を聞きたいんですが、レロさんのご友人関係で、セクシュアリティで苦労した部分など何かありましたか?
うーん、あまりイメージができないんですけど、例えばどんなことがありますかね…。
例えば、恋バナばっかりになった時自分がなかなか話せないとか…。
逆に私が恋バナすると広まりがちだった。私がクラスの子を好きだとどうしても自分の中で抑えられなくて、友達にしゃべっちゃって。で、なんか、その子がそれをまたその他の友達にしゃべっちゃって、それでみんな知ってるみたいになっちゃって。それで私が好きな本人の耳に入って本人が困るみたいなのはよくありました。
さっきも友達多いと言っていましたが、そんなに友達に嫌われるかもしれないってことはセクシュアリティに関することで思ったことはなかったんですね。僕は周りに言ってなかったんですよ。
私はセクシュアリティによって嫌われるとかは全然思ってなかったですね。そんなやつまじ最悪だから、そんな人いたらそれは知らないやって思ってました。
セクシュアリティがマイノリティっていうことだけじゃなくて、自分の変なポイントはもっといろいろあったので、セクシュアリティもなんか変だとしても自分の数ある変な属性の1つだったというか。友達からしてもおそらく私がレズビアンだってことはそんなに…。もっと私が道端で歌い出しちゃうとかそっちの方が全然やばいみたいな。
セクシュアリティがマイノリティっていうことだけじゃなくて、自分の変なポイントはもっといろいろあったので、セクシュアリティもなんか変だとしても自分の数ある変な属性の1つだったというか。友達からしてもおそらく私がレズビアンだってことはそんなに…。もっと私が道端で歌い出しちゃうとかそっちの方が全然やばいみたいな。
では、ふさぎ込む理由としてはやっぱり、片思いのことでとかの方が大きかった?
そうですね、ふさぎ込むとしたらそうですね。
音声で聞きたい方はこちらから!
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