LGBTQあるあるLive前編#6
10代のあの頃、LGBTQの私たちを支えていたもの
- セクシュアリティ
- 体験談・インタビュー
LGBTQについて知る機会って増えたけど、当事者の声からじゃないと分からないことや伝わらないことってまだたくさんあるんじゃないか? そこでMex(ミークス)では、LGBTQ当事者3人が自身の体験談を語る対談企画を行いました。
このコラムは、2020年4月10日に行ったツイキャスLive「LGBTQあるある(前編)」の書き起こしです。
前回の前編#5は友達関係がテーマでした。今回は息抜きの仕方と10代へのメッセージです。

遠藤まめたさん:1987年 埼玉県生まれのトランスジェンダー。IT関係の仕事をしながらLGBTの子ども・若者のための居場所「にじーず」代表をつとめる。

中村香住(レロ)さん:1991年 神奈川県生まれのレズビアン。「キラキラしてないレズビアンヲタク社会学研究者」として、メイドカフェで働く女性について大学院で研究。

MC 太田尚樹さん:1988年大阪府生まれのゲイ。バレーボールがなにより好き。
好きなことを通して人とつながれた


まめたさんの息抜き法の1つが音楽だったんですね。

そうそう。女子校だったんだけど、多分一番ギターがうまかったんです。普段あまり仲良くないのに、お化粧とかが派手めな彼氏がいる子たちが、ライブの前になると「これ弾いて」って言ってきたりして。
それで、「なんでそんな弾けるの?」みたいなことを言われたりして、普段からみのない人とそこでからめたりしたんです。でも、リクエストされる曲がPUFFYとかだったりするわけ。自分は色々できるのになぜPUFFYなのって。
それで、「なんでそんな弾けるの?」みたいなことを言われたりして、普段からみのない人とそこでからめたりしたんです。でも、リクエストされる曲がPUFFYとかだったりするわけ。自分は色々できるのになぜPUFFYなのって。

やっぱり、音楽を通じて普段かかわりがない人とも共通言語ができて、つながらなかった部分がつながったりするんですね。人とか社会とか世の中とつながっていく上で、本当に好きなものって大きかったりしますよね。

そうですね。普段自分がダメな日々を送っていても、「自分が好きな曲のかっこいいイントロ弾けるぜ」みたいなことがあるのは大事ですね。
流行りのバンドのアルバムの最初から3番目まで全部弾けるみたいな。それだけで尊敬されるわけです。普段接点のない、かわいいバレー部の子に「弾いてよ!」とか「超すげーじゃん」って言われたりして。
流行りのバンドのアルバムの最初から3番目まで全部弾けるみたいな。それだけで尊敬されるわけです。普段接点のない、かわいいバレー部の子に「弾いてよ!」とか「超すげーじゃん」って言われたりして。

僕もずっと大学でバレーボールをしていて、中高でも趣味的にやってたんです。文化としては体育会系が苦手だったけど、バレーボールという種目が好きで、結果的に体育会系とも思ったよりつながれたなっていうのが人生の中で大きかった。
それに、バレーボールに出会えたから生きてこれたなという部分があります。つらい時に打ち込めたし、コート内で確かな絆を感じることができた。
レロさんと一緒で、僕も中学3年から高校~浪人1年目までずっとひとりの人のことが好きで、家に帰ったら本当に毎日泣いてました。でもやっぱりバレーをすれば忘れられたし、そこで人とつながれるのが大きかった。
それに、バレーボールに出会えたから生きてこれたなという部分があります。つらい時に打ち込めたし、コート内で確かな絆を感じることができた。
レロさんと一緒で、僕も中学3年から高校~浪人1年目までずっとひとりの人のことが好きで、家に帰ったら本当に毎日泣いてました。でもやっぱりバレーをすれば忘れられたし、そこで人とつながれるのが大きかった。

今の話、本当に自分とつながる部分があるなと思って聞いてました。
心の支えになっていたのはディズニーの世界観


まめたさんは音楽が生き抜く上で大事だったということでしたが、当時レロさんの支えになっていたものって何だったんですか?

やっぱり、東京ディズニーリゾートです。

ディズニーに行けば元気になれるみたいな?

別に行かなくてもいいんです。10代だから毎日行けないので…(笑)。ディズニーの何が好きかって、ディズニーの思想や哲学が好きなわけですよ。ウォルト・ディズニーから始まった、ディズニーが持っている世界観とか考え方とかコンセプトが好きで。
テーマパークってそれがすごく先鋭的に表れる場所だと思ってるんです。テーマパークについて研究しようと思ったらいくらでもできるじゃないですか。
アトラクションひとつとっても、背景にあるストーリーや、プロップス(小道具)1つひとつがなぜそこにあるかなどを研究していました。それが私にとっては楽しかったんです。
テーマパークってそれがすごく先鋭的に表れる場所だと思ってるんです。テーマパークについて研究しようと思ったらいくらでもできるじゃないですか。
アトラクションひとつとっても、背景にあるストーリーや、プロップス(小道具)1つひとつがなぜそこにあるかなどを研究していました。それが私にとっては楽しかったんです。

それから、パレードやショーがすごく好きで、そこに哲学が表れていると思っていました。
テーマパークのパレードやショーには音楽がついていますよね。日本のディズニーパークはパレードやショーの音楽を季節限定のものも含めてサウンドトラックCDでちゃんと出してくれるので、毎日それを家で聴いてたんです。
ディズニーパークの曲は、当時は基本英語だったので、それをノートに書き写して翻訳して英語の勉強もしたりしてました。毎日ディズニーのパレードの音楽聴いて勉強したり、踊ったりして生きていたなって思いますね。
テーマパークのパレードやショーには音楽がついていますよね。日本のディズニーパークはパレードやショーの音楽を季節限定のものも含めてサウンドトラックCDでちゃんと出してくれるので、毎日それを家で聴いてたんです。
ディズニーパークの曲は、当時は基本英語だったので、それをノートに書き写して翻訳して英語の勉強もしたりしてました。毎日ディズニーのパレードの音楽聴いて勉強したり、踊ったりして生きていたなって思いますね。
LGBTQ当事者から10代へのメッセージ

最後に、10代の方にメッセージを送れたらと思います。まめたさんは後編も出演されるので、レロさんお願いします。

とりあえず、生きていたら良いことがあるかもしれないってことかな。私もいろいろ悩んだし、今でも悩みます。高校時代に親友に絶交された時は本当に死のうかなとか、不登校になりかけたりとかして。
そういうふうに、10代の時ってもう人生終わりだっていう瞬間が結構あると思います。それは本当につらいけど、でも、なんだかんだ死なずに生きていれば何かしら良いことがあったりするので、とりあえず生きてるってことはつらいことはいっぱいあるけど、悪いことじゃないかなって。
そういうふうに、10代の時ってもう人生終わりだっていう瞬間が結構あると思います。それは本当につらいけど、でも、なんだかんだ死なずに生きていれば何かしら良いことがあったりするので、とりあえず生きてるってことはつらいことはいっぱいあるけど、悪いことじゃないかなって。

なるほど。レロさんの中で、「こんな良いことが起きると思わなかった」っていう経験は、思い出せる範囲でどんなことがありましたか?

ひとつは良い友達にいっぱい出会えたことです。これはもう一生付き合っていくだろうなっていう友達に出会えたのが大きいです。あとは、私はいろいろなコンテンツが好きなので、その中で本当に嬉しい瞬間とかがありました。

ある意味生きてないと見られないようなコンテンツがあったわけですね。

生きていないと行けなかったライブがあったりとか。最近だと、アナハイム(アメリカ・カリフォルニア州)のディズニーランドに行ったんですけど、新しくできたスター・ウォーズのテーマランドに行ったのもすごい感動しましたね。
ライトセイバーやドロイドを自分で作るワークショップに参加して、「ああこんな体験が実世界でできる日が来たのか…」と思いました。
ライトセイバーやドロイドを自分で作るワークショップに参加して、「ああこんな体験が実世界でできる日が来たのか…」と思いました。

僕も皆さんに知っておいてほしいなって思うのは、これからたくさん出会いがあるということです。これまで素敵な出会いがたくさんあったことは、僕が本当に生きてて良かったなって思うことですし、みんなもこれからたくさん経験していくから。
今言われても、それが目の前にないじゃんって思うかもしれないけど、どうかそれを信じてなんとか生きててくれたらと思います。
今言われても、それが目の前にないじゃんって思うかもしれないけど、どうかそれを信じてなんとか生きててくれたらと思います。
音声で聞きたい方はこちらから!
(前編)
(後編)
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