LGBTQあるあるLive前編#6
私たちが没頭したものたち
- セクシュアリティ
- 体験談・インタビュー
LGBTQについて知る機会って増えたけど、まだまだ当事者の声からじゃないと分からないこと・伝わらないことがたくさんあるんじゃないかということで、2020/4/10・17にMex(ミークス)で当事者3人の対談企画を行いました。
前回は友達関係について伺いました。今回は息抜きの仕方と10代へのメッセージです。
対談メンバー
遠藤まめたさん: 1987年埼玉県生まれのトランスジェンダー。今はIT関係の仕事。LGBTユースのための居場所にじーず代表。
中村香住(レロ)さん: 1991年神奈川県生まれのレズビアン。「キラキラしてないレズビアンヲタク社会学研究者」として大学院でメイドカフェで働く女性を研究。
MC 太田尚樹さん: 1988年大阪府生まれのゲイ。バレーボールが死ぬほど好き。
ギターやバレーで友達関係が広がった
ちょっと話がそれちゃいましたが、まめたさんの一つの息抜き方みたいなのが音楽というものだったのかなと。
そうそうそうです。多分一番ギターがうまくて、女子校だったんだけど、普段あまり絡みのないお化粧とか派手めな、みんな彼氏がいる子たちとかが、ライブの前とかになると普段仲良くないのに「これ弾いて」みたいな。で、なんでそんな弾けるの?みたいなこと言われたり。普段絡みのない人とそこで絡めたりとか、でもね、曲がPUFFYとかだったりするわけ。なんか自分は色々できるのになぜPUFFYなのって。
やっぱり、音楽を通じて普段関わりがない人ともそこに共通言語ができてつながらなかった部分がもっとつながったりとか、人とか社会とか世の中とつながっていく上で、なんか本当に好きなものって大きかったりしますよね。
そうですね、普段自分がダメな日々を送っていても「自分が好きな曲をこのかっこいいイントロ弾けるぜ」みたいなの、そういうの大事ですね。
流行りのバンドのアルバムの最初から三番目まで全部弾けるみたいな。それだけで尊敬されるわけです。普段接点のない、かわいいバレー部の子とかが「弾いてよ!」みたいな。超すげーじゃん、みたいな。
流行りのバンドのアルバムの最初から三番目まで全部弾けるみたいな。それだけで尊敬されるわけです。普段接点のない、かわいいバレー部の子とかが「弾いてよ!」みたいな。超すげーじゃん、みたいな。
僕のお話をすると、僕もずっとバレーボールを大学でしていて、趣味的には中高でもやっていて。
文化としては、僕は体育会系が苦手だったけど、でもバレーボルという種目が好きで、結果体育会系とも思ったよりつながれたなっていうのが人生の中で大きかったし、バレーボールに出会えたから生きてこれたなという部分がある。
つらい時打ち込めたから、そして、コート内で確かな絆を感じることができた。レロさんと一緒でずっと中学3年から高校~浪人1年目までずっとひとりの人のことが好きだったから、家帰ったら本当に毎日泣いていたんだけど、でもやっぱりバレーをすれば忘れるとか、そこで人とつながれるとかが大きかった。
今
文化としては、僕は体育会系が苦手だったけど、でもバレーボルという種目が好きで、結果体育会系とも思ったよりつながれたなっていうのが人生の中で大きかったし、バレーボールに出会えたから生きてこれたなという部分がある。
つらい時打ち込めたから、そして、コート内で確かな絆を感じることができた。レロさんと一緒でずっと中学3年から高校~浪人1年目までずっとひとりの人のことが好きだったから、家帰ったら本当に毎日泣いていたんだけど、でもやっぱりバレーをすれば忘れるとか、そこで人とつながれるとかが大きかった。
今
今の話本当に自分とつながる部分があるなと思ったりしてきいてました。
ディズニーの思想に没頭した毎日
さっきまめたさんからは音楽、もちろん他にもおありだとは思いますが、生き抜く上で大事だったということで、当時レロさんの支えになっていたものってなんだったんですか?
やっぱり、東京ディズニーリゾートです。
ディズニーに行けば元気になれるみたいな?
別に行かなくても良いので、10代だから毎日行けないので…(笑)。ディズニーの何が好きってディズニーの思想や哲学が好きなわけですよ。ウォルト・ディズニーから始まった、ディズニーが持っている世界観とか考え方とかコンセプトが好きで。
テーマパークってそれがすごく先鋭的に表れる場所だと思っていて。テーマパークについて研究しようと思ったらいくらでもできるじゃないですか。アトラクションひとつとっても、背景にあるストーリーとかプロップス(小道具)一つひとつがなぜそこにあるかなどを研究していました。それが私にとっては楽しかったです。
テーマパークってそれがすごく先鋭的に表れる場所だと思っていて。テーマパークについて研究しようと思ったらいくらでもできるじゃないですか。アトラクションひとつとっても、背景にあるストーリーとかプロップス(小道具)一つひとつがなぜそこにあるかなどを研究していました。それが私にとっては楽しかったです。
それから、パレードとかショーとかがすごい好きで、そこに哲学が現れていると思っていました。テーマパークのパレードとかショーには当然音楽がついていますよね。日本のディズニーパークの良いところとして、海外のディズニーパークに比べて、パレードとショーの音楽を季節限定のものも含めてサウンドトラックCDでちゃんと出してくれるというのがあるんですが、それを家で聴いてたんです。毎日。
ディズニーパークの曲は当時は基本英語だったので、それをノートに書き写して翻訳して英語の勉強もしたりとかしてました。毎日ディズニーのパレードの音楽聴いて勉強したり、踊ったりして生きていたなって思いますね。
ディズニーパークの曲は当時は基本英語だったので、それをノートに書き写して翻訳して英語の勉強もしたりとかしてました。毎日ディズニーのパレードの音楽聴いて勉強したり、踊ったりして生きていたなって思いますね。
10代へのメッセージ
最後に、10代の方にメッセージを送れたらと思います。
まめたさんは来週も出演されるのでレロさんお願いします。
まめたさんは来週も出演されるのでレロさんお願いします。
とりあえず、生きていたら良いことがあるかもしれないってことかな。私もいろいろ悩んだし、今でも悩むんですけど。本当に高校生時代に親友に絶交された時は本当に死のうかなとか、不登校になりかけたりとかして。
そういう風に10代の時ってもう人生終わりだって瞬間が結構あると思っていて。それは本当につらいけど、でもなんだかんだ死なずに生きていれば何かしら良いことがあったりするので、とりあえず生きてるってことはつらいこといっぱいあるんだけど、悪いことじゃないかなって。
そういう風に10代の時ってもう人生終わりだって瞬間が結構あると思っていて。それは本当につらいけど、でもなんだかんだ死なずに生きていれば何かしら良いことがあったりするので、とりあえず生きてるってことはつらいこといっぱいあるんだけど、悪いことじゃないかなって。
なるほど。レロさんの中で、「こんな良いこと起きると思わなかった」っていう経験とかは10代終えて20代とか思い出せる範囲でどんなことがありましたか?
ひとつは良い友達にいっぱい出会えて、これはもう一生付き合っていくだろうなっていう友達に出会えたのが大きいです。あとは、私はいろいろなコンテンツが好きなので、その中で死にそうに嬉しい瞬間とかがありました。
なるほど、ある意味生きてないと見られないようなコンテンツがあったわけですね。
生きていないと行けなかったライブがあったりとか。あと、最近だと2019年の8月にアナハイム(アメリカ・カリフォルニア州)のディズニーランドに行ったんですけど、もうすごい、スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジという新しいスター・ウォーズのテーマランドができたんですね。そこに行ったのもすごい感動しましたね。ライトセイバーやドロイドを自分で作るワークショップに参加して、ああこんな体験が実世界でできる日が来たのか…と。
少しだけお話すると、僕も本当にそうで、皆さんに知って欲しいなって思うのは出会っていない人がこれからたくさんいるということです。素敵な出会いがこれまでたくさんあったことは僕が本当に生きてて良かったなって思うことですし、みんなもこれからたくさん経験していくから・・・今言われてもそれが今目の前にないじゃんって思うかもしれないけど、それをどうか信じてなんとか生きててくれたらと思います。
音声で聞きたい方はこちらから!
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(後編)
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