ネットへの書き込みが犯罪になるかも
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みなさんはインターネットをよく使いますか。ネットは簡単に調べものをしたり、いろいろな人と知り合えたりと便利な反面、SNSや掲示板への書き込みは、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。
今回は、ネットでの軽い気持ちでの書き込みが、冗談で済ませられない事態になる危険の説明です。
悪ふざけのつもりが警察沙汰になった例
学校で同級生とうまくいかなかったり、自分の考えが周りにうまく伝わらなかったりしてイライラすることは誰でもあると思います。もし、そんな時にネットの掲示板で、同級生を名指しして「○○高校のAをなぐってやろう」と書いたとしたら、どうなるでしょう。 本当に暴力を振るうつもりはなく、ただ悪ふざけで嫌がらせをしてみたかっただけ。こんな書き込みをしてしまいたくなるのは、「ちょっと魔が差した」「いじわるをしてみたくなった」という、軽い気持ちの時だと思います。でも、誰かに危害を加えるよう公の場で言うことは、「脅迫罪」とみなされ、犯罪として警察が調べに来ることもあるのです。ネットの掲示板やツイッターは基本的に、誰でも見られる公の場です。犯罪とみなされると「悪ふざけだったのに」では済みません。
2018年12月には、インターネットの掲示板で様々な誹謗中傷を書いたネットいじめがおこなわれた件について、裁判所がネット接続業者3社に投稿した人の氏名、住所などの「情報開示」を命令する判決が出ました。他にも、ブログに人種差別的なことを書き込み、ヘイトスピーチだとして侮辱罪とされた例もありました。
「ネットなら誰が書いたか分からないだろう」と思っているかもしれませんが、調べれば分かることです。もちろん、掲示板ではなくても、メールなど直接のメッセージでも、相手を脅すことを言うのは十分罪になる可能性があります。
書き込んだのが誰かバレるかも
もうひとつの危険性は、書き込みの内容などから、他のネットユーザーにどこの誰が書いたのかを知られてしまう場合もあります。「○○高校のことを書くならそこの生徒ではないか」「Aというのは○○さんでは」と、それこそネットにはさまざまな情報があふれているので、すぐに個人の特定もされてしまうのです。 また、書き込んだのが誰かが分かってしまうと、逆に嫌がらせを受けるおそれもあります。
ネット上には本当に悪いことをしようとする人もいて、大きな犯罪に巻き込まれる危険もあります。掲示板などのネットでのやり取りだけでは、相手がどんな人なのかは分かりません。年齢や性別、身分でうそをついて近づいてくる人も存在します。
書き込みで自分が傷つけられたらどうすれば良い?
何かトラブルに巻き込まれそうになったり、嫌がらせを受けたりした時は、ひとりで悩まず、周りの信頼できる大人に伝えてください。ネットに頼るのではなく、リアルな友達など実際に直接話せる人に相談してください。 全国にはネットトラブルの相談ができる「サイバー犯罪相談窓口一覧」があります。自分の都道府県の窓口を探して相談することができます。また、「こたエール」というサイトでは、より具体的な事例ごとの対応策が書いてあります。困った時はひとりで抱えず、大きな問題になる前にぜひ相談してみてください。力になってくれる大人はいます。他にも、自分が傷つけられたり、傷つけてしまった時は「子どもの人権110番」、「子どもの人権SOS-eメール」もあります。
ネットに書き込まずイライラを解消する方法とは?
ネットに思いをぶつけて書き込みをすると、その時はすっきりした気分になるかもしれません。でも、その時の高ぶった感情にまかせて書いた言葉は、後から読み返すと「こんなことを書くのではなかった」と後悔し、自分自身のこころも傷つくことになるかもしれません。イライラしてしまった時は、ネットの画面から一度目を離して、深呼吸をしてみましょう。
ネットに一度あげたものは、誰かが保存したり、拡散した場合、あとから自分があげたものを消したとしても完全に消えることはありません。ネットだと一時的な感情で書いたものが残って大きな問題になる可能性もあるので、もやもやした時にはノートに気持ちを書き出してみるのも良いと思います。好きなことをしてみたり、早く寝てゆっくり休んだりするのも気分転換になるかもしれません。
イライラしてしまった時の対処法については、「怒りのコントロール方法」の記事もあります。 ネット以外の場所でも自分の気持ちを発散する方法を見つけてみてください。
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