「やりたいこと」が見つからない!進路はどうやって考えれば良い?
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今年もあと2ヶ月あまり…。だんだん気になってくるのが将来(進路)のこと。
高校生ともなると、入学して間もないころから「卒業後の進路についてよく考えておくように」と言われた人もいるかもしれません。
なんとなく大学へ進むことを考えたり、「専門学校で良いかな」なんて考えたりしている人も多いのではないでしょうか。
今回は自分の進む道をどう考えたら良いかという話です。特に、「やりたいこと」が見つからない、という人に読んでもらえればと思います。
「やりたいこと」が見つからない?
先生や親は、「やりたいことを早く見つけなさい」というアドバイスをすることが多い気がします。そのこと自体は悪いことではないし、アドバイスしている人も悪気があって言っているわけではありません。
でも、そんなこと言っても「やりたいこと」が見つかる人、明確な人はそんなに多くはありません。
しかも、「やりたいことは…ゲームです!!」なんて正直に今の気持ちを言うと、「それは趣味であって、将来の夢やなりたい職業につながるものを考えましょう」と真顔で詰め寄られてしまいがちです。
「やりたいこと」が見つからない原因
「やりたいこと」が見つからない原因の1つは、そのイメージが「サッカー選手/野球選手」「先生/保育士」「医者/看護士」「声優/アナウンサー」など、難しい用語では「専門職」と言われる職種を表しているからかもしれません。専門職に就くための資格をとるのはとても大変そうだし、とったとしても将来は約束されない…。もしそうだとしたら、勉強が苦手だったり、自分に自信がなかったりする人は、「やりたいこと」から出発すると、難しい壁にぶつかってしまいがちです。
「できること」から考えてみる
「やりたいこと」がまだボンヤリしている人は、そのことはちょっと横に置いておいて、「できること」から考えてみても良いと思います。「できること」とは、「やったことがあること」「達成したことがあること」と置き換えてみても良いかもしれません。
また、好きか嫌いではなく、これくらいなら「できる」という意味でもあります。
例えば、やりたくはなかったけれど、みんなに推されて文化祭のイベントを一生懸命やった経験とか、勉強は苦手だけど、調理実習とか校外学習はけっこう楽しいなあとか。
好きではないけれど数学を解くことはわりと「できる」とか、なんとなく続けていたスイミングだけど、気がついたらけっこう泳ぐことは「できる」とか。
これまで自分が経験したことや達成したことを、自分の「できること」としてみる。
その周辺に進路につながるヒントが転がっているかもしれません。
私の場合はなんとなく「できること」として「塾講師」のアルバイトを始めました。まぁ、中学生くらいの勉強なら教えられるかな、お金ももらえるし…という安易な考えでのスタートでした。
そして、ある強烈な印象を持つ生徒(その子は、最初の授業で私が用意したプリントを、ぐちゃぐちゃに丸めて口に入れてしまいました…)との出会いから、その子を理解したい、もっといろんなアプローチで関わりたいと思って再勉強し、今のNPOを立ち上げました。そして、今、ようやくそれが「やりたいこと」に近づいたかな…。
「できること」から「一歩だけ」踏み出す
これまでの経験や達成した「できること」から、もう一歩ふみこんで何かチャレンジしてみることも良いことです。あまり背伸びせず、地域のボランティア活動に参加してみるとか、セミナーや学習会に出てみるとか、そういう「できること」からの「ちょっとの一歩」は、これからの進路を考える大きな刺激となると思います。
「やりたいこと」だけを考えていると、視野も狭くなりがちです。
自分の「できること」から出発して、出会いを大切にしながら、じっくりと将来を考えていくことだって「あり」なのです。
多少の冒険だって、失敗だって、成功だって、貴重な出会いを生みます。そんな、みんなの「はじめの一歩」を、応援しています。