正しいオナニーの仕方、性欲への向き合い方を泌尿器科の医師である、今井伸先生の「射精道 (思春期編)」をもとに今井先生に直接インタビューを行いました。

前回までのインタビューは「射精道 (思春期編)」を作った理由、第1条~第10条について伺いました。詳しくは
男子の射精・性欲①~セックスはオナニーをマスターしてから~、男子の射精・性欲②~他人に迷惑をかけず一人で没頭する ~、男子の射精・性欲③~床オナはしない方が良い~、男子の射精・性欲④~勃起と射精のコントロール~へ
今回は第11条~第12条についてお話しを聞いていきます。
第11条 オナニーは一日何回してもよし。

Mexに寄せられている相談で「一日中オナニーをしてしまう」という相談があります。○○回以上してはいけないなどありますか?
一日中オナニーをしたくて、オナニーをやれる時間があるならやって良いと思います。試験の前とかで本当に「勉強しなきゃやばい!」って思ったら、オナニーもちょっと抑えると思うんです。そのくらいでいいと思います。

相談の中には「やめたい時もやめれないんです」っていうのがあります。
1回射精すれば、1時間でも反応しない時間がありますから、賢者タイム(男子が射精した後に訪れる、気だるさや虚無感が続く時間)が来るまですれば良いと思います。どんなに性欲が強い人でも2~3回続けてすれば、性欲がしばらくおさまると思います。
オナニーしちゃダメと思うから余計ずっとやりたいって思ってしまうのかもしれないですね。
そうです。抑制がかかってるから余計にしたくなるというのはあると思います。悩んでるくらいならしてしまった方が良いと思います。すっきりしてからまた勉強すれば良いです。

これ以上してしまったら、病気みたいなラインってあったりしますか? 「性欲強すぎ病」みたいなのってあるのでしょうか?
逆に「一日オナニーをしてしまう」という人は、本当に一日中やったことあるのかって話です。よく言うんですけど、僕の場合は24時間で7回までは射精したことがあります。翌日提出の山のような宿題の問題がなかなか解けなくて、オナニーしたくなって、オナニーして、またしばらく問題に向かっていると、またオナニーしたくて、やってって。そんなことを1日中繰り返していたら、オナニーを7回していました。7回も出したら最後は出なくなります。そして、そんなにしたいって思わなくなります。
過食症みたいな、過度にオナニーをしてしまう病みたいなものはないのでしょうか?
本当の
病気はごく
稀です。ふつうは
過度にオナニーして
出るものが
出なくなったら、
気持ちよくなくなるのでやらなくなると
思います。やれるだけやってみたら
良いと
思います。
多分、「一
日オナニーしてしまう」と
相談する
人はとことんやったことがないと
思います。とことんまでやってみるべきです。
そして、他にやらなきゃいけないことがあれば、もちろんやらなきゃいけないわけです。例えば、勉強とオナニーと優先順位をどっちにするのかに悩み、しっかりと優先順位をつけられるようになるのが大人だと思います。
たくさんやりたいなら、やって大丈夫ということでしょうか?
他にも相談で、何回もやっているからだんだん刺激が強いものじゃないとダメになってきているというのが結構ありますが、やはりこれも回数は関係ないのでしょうか?
そこのところは第14条の「強い刺激のネタばかりを続けるべからず」に関わってきますが、数自体は問題ないということです。

他にも相談で「インターネットによると3日1回程度が良いとしていますが本当ですか?」というものがありました。
「3日に1回程度」に全く根拠はないです。適切な回数はその人がしたい回数であり、人によって違います。
他にも、「1日に平均2回、多いと3回行ってしまう、どうにか意識的に減らせないか」という相談もあります。
減らす必要はありません。ストレスがたまればたまるほどしてしまう傾向にあります。無理にやめなきゃとオナニーを我慢してストレスを抱えない方が良いと思います。
第12条 気持ちのいいオナニーを追求すべし。

第11条の一日何回してもよしとは、第12条の気持ちいいオナ二ーを追求につながりますか?
はい、オナニーは基本楽しむべきです。やっちゃいけないとか背徳感を感じながらするものではなく、オナニーはやっていいし、自分は楽しんでやっているんだっていう風に思ってやることが大切です。
床オナをしている人にとっては、気持ち良いのだと思います。男子が性に目覚めるきっかけの一つとして、うつ伏せになると気持ちよくて勃起するというのがあります。女子だと、幼いころに机の角のとこに股間を当てると気持ちがよくて、そのままオナニーの癖がついちゃったみたいな人がいるのと同じで、入り口が「床」なんだと思います。うつ伏せで気持ちよくなって、上むいたら治るのに、うつ伏せのままだとモヤモヤするみたいなところから入って、そのまま床オナに進んでしまうのだと思います。僕もうつ伏せになるとモヤモヤしていた経験があって、もしかしたら床オナするようになっていたかもしれないから、床オナしてしまう気持ちはわかります。
気持ちよくても危険なオナニーである、床オナなどは若い子だったら早く卒業するべしということでしょうか?
そうです。床オナで射精するとこまでしないようにすることが大切です。
ちなみにオナニーはやるべきと思ってやらなくても良いのでしょうか?
そうです。したくない人はしなくて構いません。やらない自由もあります。
第13条 射精を自在にコントロールできるようになることを目標とすべし。

これまでの話を聞くと、オナニーをいけないものと思わず、トレーニングと思うことが大事そうですね。そうすると、第13条の射精のコントロールに近づいていきそうです。
まさにそうです。 これまでお話ししてきたように、実際のセックスを想定してすることが大切です。 刺激の強すぎるものは、実際のセックスとは異なってくるので控えましょう。
次回は
刺激の
強い「おかず」について
詳しく
聞いていきます。
このシリーズの他のコラムはこちらから
#1 セックスはオナニーをマスターしてから
#2 他人に迷惑をかけず一人で没頭する
#3 床オナはしない方が良い
#4 勃起と射精のコントロール
#6 刺激の強い「おかず」は控える