生活保護世帯の医療費はタダ(無料)になるの?病院代の仕組み
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生活保護を受けていると、基本的に病院代はタダになります。また、子どもの病院代や薬代も基本的にはかかりません。お金を払わなくても診てもらえるのはなぜなのか、その仕組みを説明します。
生活保護を受けていると医療費がかからないって本当?
生活保護を受けている間に病気になった場合、病院での診察代や薬代などの費用は全額を肩代わりしてもらうことができるようになっています。
この仕組みを医療扶助といいます。
生活保護だからといって、ケガの痛みや病気の辛さを我慢する必要はありません。これは国で決めたことです。
ただし、お金を払わずに診療してもらうためには条件が2つあります。
(1)指定された病院へいく
(2)医療券(紙または電子)を見せる

病院では、後で代わりに行政に治療費を払ってもらうために必要な手続きがあります。その手続きの関係で、対応できる病院(指定医療機関)が決まっているのです。
※詳しい流れについては<生活保護を受けている家の子へ>病院へ行く時の流れとよくある質問に書いてあります。
生活保護を受けていてもタダにならない医療費もある
ただし、この医療扶助の仕組みで受けられる医療は保険の適用範囲に限ります。
病院では色んな方法で治療をしますが、そのなかには「保険がきく」治療と「保険がきかない」治療があり、保険のきかない治療は生活保護を受けていてもタダにならないのです。
たとえば、歯の治療の場合、虫歯の治療は医療券があれば病院代は無料になりますが、ホワイトニングのような美容目的の治療は保険の適用範囲外なので、医療券は使えません。
自由診療(自費診療)になる主な例
- レーシック
- コンタクトレンズ
- 歯列矯正(先天性の病気がある場合など稀に適用になるケースもあります)
- 歯のホワイトニング
- 脱毛
- 美容整形、美容クリニック(皮膚科は適用になることが多いです)
- 整体やマッサージ
※内容によって保険診療になることもあるので、病院のHPなどをよく確認しましょう
健康保険の範囲外の診療は自由診療(自費診療)といって、生活保護を受けている人もいない人も全額が自費負担になります。
保険が適用される場合は治療のやり方が決まっていて、全国どこでも同じような治療になります。でも、自由診療では医師の判断で特別な素材や薬を使ったり、最先端の技術や設備を使ったりします。

生活保護を受けていても、何とか保護費をやりくりして全額支払えるのであれば自由診療を受ける権利はあります。
ただし、治療費はとても高額です。経済的な余裕のない家庭では受けるのは難しいかもしれません。
生活保護を受けていない家でも子どもはタダになることが多い
乳幼児や小学生、中学生、一部の地域では高校生でも、医療証を見せれば、病院や薬のお金がかかりません。
これは、子どもは体が成長するまでは色んな病気にかかりやすいので、子育てをしている家でお金がかかりすぎないようにする仕組みがあるからです。
生活保護世帯で医療費がかからないのとはまた別の健康保険という仕組みで、こちらは市区町村単位で運営しています。そのため、引っ越しをした後に手続きしなかったり、県境などに住んでいて隣の県の病院に行ったりすると、タダにならないことがあります。
医療扶助や健康保険はみんなで支え合う社会の仕組み
病院を経営するのには、働いている人たちのお給料や治療に使うお薬、病院の施設を維持するためのお金がかかっています。 それなのに病院や薬局が子どもや生活が苦しい人から病院代をもらわないのは、上で紹介したような制度があるからです。
日本では、お金や、生まれなどに関係なく、病気やケガになったら誰でも、ある程度の治療をしてもらえるように、みんなで支えあう仕組みをつくっています。