正しいオナニーの仕方、性欲への向き合い方を泌尿器科の医師である、今井伸先生の「射精道 (思春期編)」をもとに今井先生に直接インタビューを行いました。

前回までのインタビューは「射精道 (思春期編)」を作った理由、第1条~第13条について伺いました。詳しくは
男子の射精・性欲①~セックスはオナニーをマスターしてから~、男子の射精・性欲②~他人に迷惑をかけず一人で没頭する ~、男子の射精・性欲③~床オナはしない方が良い~、男子の射精・性欲④~勃起と射精のコントロール~、男子の射精・性欲⑤~オナニーの回数は気にしなくて良い~へ
今回は最終回ということで、第14条~第16条についてお話しを聞いていき、最後に今井先生から10代の方へメッセージをいただきました。
第14条 強い刺激のネタばかりを続けるべからず。

第14条にある「強い刺激」というのは今、結構当たり前にある動画も含まれますか?
含まれます。ひとことで
動画と
言っても、イメージビデオみたいな
水着だけの
刺激の
少ない
物もあります。
一方で、とても刺激の強い動画もあります。なので、動画の中でも刺激の強い物と弱い物を調整すれば良いと思います。
なるべく、妄想とか刺激の弱いものを織り交ぜた方が良いということでしょうか?
はい。例えば、水着だけの動画や雑誌でオナニーをするときもあって、弱い刺激でも射精できるというくらいの方が良いです。
今は色々あるので動画の中でもすごい刺激の強いものもありますよね。
食べ物と同じです。高級な物だけ食べていたら、安い物が食べられなくなったり、、、なので調整がとても大切です。よく僕が使う言葉が「おかずローテーション」です。弱いものと強いものを適度に回すことです。要は、弱い刺激でも射精ができるということをやりながら、調整することが大切です。そして、たまにご馳走を食べるくらいがちょうど良いです。
バーチャルリアリティー(VR)です。多分はまってしまったら、生身の人はいらない、リアルワールドは面倒くさいという風になってしまうと思います。
バーチャルリアリティーは完全に理想の環境を作れてしまうということですよね。
そこが現実的ではないので問題ですね。あと、アニメも問題だと思います。アニメは、異様におっぱいが大きかったり毛が全くなかったりして、生身の人間とは大きく異なります。慣れてしまうと、生身の人間に興味がなくなってしまい、生身の人間を性の対象にできなくなってしまう可能性があります。一生、生身の人間を対象にしなくてもいいなら、それはそれで自由ではあるのですが。
刺激については時々変わったものでしたがる人がいます。小児愛、覗き、痴漢などは、実際に行ったら他人に迷惑をかける上に犯罪です。将来そういった行為はできないし、してはいけないです。だからそういったもので性欲を満たしてはかなり危険です。
第15条 時々、空想オナニーを行うべし。

第15条は刺激がなくても、空想だけで、オナニーができるようにということでしょうか?
空想オナニーは一番弱い刺激ということになると思います。実際のセックスの時はおかずがない状態で行います。もちろん、実際は相手がいる状態ですが、空想オナニーは実際のセックスに近い状態と言えます。
空想オナニーは難しいですよね、先ほどお話ししたように今は刺激の強い物がたくさんありますから。
第16条 セックスしたいと思っても、まずオナニーすべし。(冷静になれる)

多くの中高生はセックスしたいと、性欲だけで突っ走ってしまうことがあります。それだけで突っ走ると、過ちを犯したり、相手を傷つけてしまったり可能性があります。性欲だけで動きそうになっている時には、まずオナニーをするようにします。射精をすると落ち着きます。
相手のことを思いやれなくなるくらい性欲が溜まってしまっている時は、自分自身ですっきりして落ち着こうということでしょうか?
そうです。射精しておけば、ちょっと気持ちにブレーキかかり、冷静になれます。
10代から、彼女ができて逆に性欲が湧かなくなった。という相談もあります。
好きすぎてそういう
目で
見ることができないということもあります。
好きな
人を
性的な
目で
見ちゃいけないって
考えてしまう
真面目な
人は、
性欲に
抑制がかかります。
彼女が
好きすぎて、
神聖な
物すぎてできないという
人もいます。それは
関係性の
問題です。
神聖化してしまうということは
両者の
立場が
対等じゃないということです。そういう
関係は、
多分うまくいかないです。だから、まずはコミュニケーションをとって、
打ち
解ける
必要があります。
相手が女性なら誰でも勃つというのは間違いです。好きだから必ず勃つわけでもありません。セックスはプライベートな場所をさらけ出す行為なので、すっかり打ち解けて心を許していないと、いざという時に勃たないということもあります。もしかしたら、相談者と彼女との関係はそこまでになっていないのかもしれません。
最後に、10代へメッセージ
好きなだけオナニーをしてください。それで
色々なことを
学び、どういう
場面でどういう
風にするのかとか、
勉強との
両立をどうするか、とかそういうことで
悩むのが
思春期です。
他の
人と
自分の
性欲は
違います。なので、
人と
比べても
仕方ないです。
自分は
自分、
人は
人です。
オナニーは刺激が強すぎないようにして、人に迷惑をかけず、法律を守ってすれば、何回しても良いです。
このシリーズの他のコラムはこちらから
#1 セックスはオナニーをマスターしてから
#2 他人に迷惑をかけず一人で没頭する
#3 床オナはしない方が良い
#4 勃起と射精のコントロール
#5 オナニーの回数は気にしなくて良い