男子の射精・性欲#1
セックスはオナニーをマスターしてから
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泌尿器科医の今井伸先生が提唱する「射精道(思春期編)」。第1条から第16条まである射精道を1つひとつ解説しながら、正しいオナニーの仕方や性欲への向き合い方を考えるシリーズコラムです。今回は、セックスの前にオナニーをマスターするべき理由について今井先生にお聞きしました。
「射精道(思春期編)」を作った理由
この「射精道」はもしかしたら10代の男子の性欲の悩みの多くを解決してくれるのではと考え、今回は「射精道」について詳しくお話をお伺いできたらと思っています!
まずは、なぜこの「射精道 (思春期編)」を書くに至ったのか教えていただけますか?
まずは、なぜこの「射精道 (思春期編)」を書くに至ったのか教えていただけますか?
普段僕は泌尿器科の医師として、男性不妊、性機能障害の人たちをたくさんみています。その中でそもそも「勃起しない(勃起障害)」「射精できない(射精障害)」という理由で、子どもができないっていう男性が結構いっぱいいるんです。特に「射精障害」は、当院の男性不妊の原因の14%、「射精障害」の中でも最も多い、「腟内射精障害」だけでも全体の9%を占めていました。
その原因を探っていくとオナニーの仕方に問題があることが多いことが分かってきたのです。
その原因を探っていくとオナニーの仕方に問題があることが多いことが分かってきたのです。
それをなんとか矯正しようと思って、そういう人たちに「こういう風にするんだよ」って指導していくわけですが、なかなかそれがうまくいかない。
20代ならまだ治しやすいのですが、30代も半ばを過ぎるとだんだん変なクセがついてしまったりしていて、難しくなってくる。30~40代になっても自分で意識して射精をしたことがない人、夢精でしか射精したことない人もいて、そうなってくるとほぼ手の施しようがない。
なるほど・・・
射精をうまくできない人たちに、射精やオナニーの仕方を説明すると、大体、毎回同じことを話していることに気付き、それをまとめて箇条書きにすれば説明が楽になると思って作ったのが「射精道(思春期編)」です。
だから、「思春期のうちにこんなことに気を付けてオナニーをしておけば、大体、うまくいくよ。大人になってから困らないよ」っていうことを考えて構想して作ったものが「射精道(思春期編)」です。
だから、「思春期のうちにこんなことに気を付けてオナニーをしておけば、大体、うまくいくよ。大人になってから困らないよ」っていうことを考えて構想して作ったものが「射精道(思春期編)」です。
第1条 オナニーを基本とする。
ここからは、1つ1つ詳しく質問させてください。
まず、「オナニーを基本とする」というのはどういう意味でしょうか?
まず、「オナニーを基本とする」というのはどういう意味でしょうか?
思春期なので、基本的にセックスではなくオナニーをしなさいということです。オナニーもまともにできない人がセックスしちゃダメです。ある程度自分の意思で射精をコントロールできるようになってからセックスをするべきです。
ちなみにこれは「第2条 セックスは心技体が伴うまで行うべからず。」につながりますか?
第2条 セックスは心技体が伴うまで行うべからず。
はい、心技体の「心」は、性に関する正確な知識を持ち、他人に迷惑をかけないとか、パートナーに対する思いやりをちゃんと持てるかとかいうことです。具体的には、避妊がちゃんとできるとか、性感染症を予防するとか、自分の欲望を満たすことに走らずに相手を尊重した対応ができるとか。正しい大人の対応ができるかという気持ちの話です。
心技体の「技」はなんの技術でしょうか?
「技」はずばり射精の技術。きちんと練習して、射精をコントロールできるようになってから、本番に臨みなさいというのが「射精道」の基本です。
「射精道」のコンセプトは武士道からきています。武士道とは、刀を持つことを許された武士の「守るべき道」です。同じように「射精道」は、陰茎を使って性行為を行う男子の「守るべき道」なのです。武士は刀を使って、戦を想定して刀の練習をする、そして実際に戦の時に戦う。だから、射精道では「刀=陰茎」、普段の練習がオナニーで、戦がセックス。そういうイメージ。だから、決して、刀の持ち方がちゃんとなっていないのに戦に出てはいけない様に、陰茎や射精をうまくコントロールできなければセックスをしてはいけないのです。
なるほど。最後に心技体の「体」も教えてください。
「体」は、どちらかというと年齢を重ねてからだが大きくなりさえすればセックスをしても良いという風に思うかもしれないけど、からだだけ大きくなってもダメで、心・技・体とも準備が整ってからしましょうということです。
この「心技体」は、時々いい年をした大人でも伴っていない人を見かけますが、逆に未成年でもしっかりと身につけていれば、「セックスをするにふさわしい大人の男」と言えると思います。
この「心技体」は、時々いい年をした大人でも伴っていない人を見かけますが、逆に未成年でもしっかりと身につけていれば、「セックスをするにふさわしい大人の男」と言えると思います。
確かに聞いたら当たり前ですけど順番が逆になっていたりするかもしれないですよね。
そうそう、「セックスで射精の練習をしてみた」みたいなのは、いろいろな意味で危険なのでよろしくない。
刀の振り方もまだわかってないのに戦場に出かける状態ってことですよね。
そうそう、見よう見まねでやってみたって、まぁそれで上手くいく人は上手くいくかもしれないけど、だいたい痛い目にあうか相手に迷惑をかけるのは想像できますよね。自分でちゃんと練習した上でセックスをするのが、基本であり「守るべき道」だと思います。
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