自分の気持ちを伝えられない…上手に伝える方法とは?
- 心身の不調
自分の気持ちが友達や家族に直接伝えられないのはなんでだろう。Twitter とかなら簡単に吐き出せるのに...。気持ちを上手に伝えるためには、どうしたら良いのか、一緒に探っていきましょう。
会話ではうまく気持ちを伝えられない…
「ああ、めんどくさい」と、家族や先生との会話の中で、つい言ってしまう。すると、「ちゃんと考えろ」と決めつけのセリフが飛んでくる。「考えてるよ!でも、そっちが聞く気がないんでしょ。決めつけてくるばっかり」 と思うあなたのこころの中は、ぐちゃぐちゃになっていませんか。
それは、こころのどこかで、気持ちをうまく伝えられない自分自身も、歯がゆく思っているからではないでしょうか。休み時間や部活、友達と遊んでいる時も、「自分の感じ方とちょっと違うな…」と違和感があっても、それを言葉に出して言えない。 そんなあなたは「Twitter などのネットでは吐き出せるのに!なぜ?」 とも思っているかもしれませんね。相手を直に感じながらする会話とは何が違うのでしょう。
Twitter をはじめとしたネットは、自分のタイミングで話せる(書き込める)という点や、自分の気持ちを伝えるのに急かされないという点で、相手の状況や状態を気にしなくて良いので、気持ちが楽ですよね。
でも、日常生活の中では、相手を直に感じながら話をする場がどうしても生じてしまいます。自分の気持ちを上手に伝えられないあなたは、そんな時は黙るしかないのでしょうか。
気持ちをうまく伝えらえない原因って?
相手を直に感じながら話す時のあなたは、“思っていることを伝えられない、うまく言えない、話せない”という【大きな布団をかぶっている感じ】になっていて、暗くて、重苦しい。叫び出したいくらいの孤独感も感 じているのではないでしょうか。 でもね、あなたに覆(おお)いかぶさってきている大きな布団をよく見ると、ひとつの大きくて重たい感情に見えていたものが、実はいくつかの感情の組み合わせ で、できていたりします。あなたの言いたいことや、伝えたい気持ちが、徐々にたまっていき、それが折り重なって大きな布団になってしまったのでしょう。しかも、ところどころ間違って縫い合わされて、ぐちゃぐちゃになっています。
それは、自分の気持ちをうまく言えなかった傷つきや、自分自身へのがっかり感からくるダメージによるものだと思います。なので、まずは、間違って縫い合わされたり、折り重なってしまったりした部分を解(ほど)いて、一つひとつのパーツに戻していくことが必要です。 具体的には、まず、自分の中の湧き上がる気持ちや考えに気づいたその時その時に、スマホのメモに書き込んでおきましょう。
そして落ち着いた環境(自分の部屋や図書館など)で、その気持ちや考えに合う色鉛筆を使って、大きめの画用紙に気の向く方向から重ならないように気持ちや考えを書き込んでみます。
すると、あなたのさまざまな感情が書かれていて、まるで寄せ書きみたいになります。
このように自分のなかにある伝えたい気持ちを、小さなパーツに分解して、確認していくことは、あなただからできる作業なのです。
気持ちをうまく伝える方法とは?
さあ、それでは、さまざまな感情のパーツが集まった寄せ書き(画用紙)を眺めてみましょう。その時に大事なことは、少し離れたところから全体をぼんやりと見渡すことです。時には、画用紙を回して、別の角度からも眺めてみましょう。そうすると、その中に自然と目がひきつけられるパーツがあることに気づきます。それが、あなたの「1番伝えたいこと」や、あなたにとって「大事な気持ち」なのです。 自分の中の“1番伝えたいことや大事な気持ち”が見つかったあなたは、「よし、これを伝えよう」と早く伝えたくなるかもしれません。でも私は、それに「ちょっと待って」と言いたいです。
自分の気持ちを上手に伝えるポイントは「1番伝えたいことや大事な気持ちは、最初に言わなくても良い」ということ。
まずは、自分が伝えやすい小さなパーツ(気持ち)・自分が扱いやすいパーツ(話題)から伝える。そしてそれらが、「伝わった!」という実感を持つ。そのような経験を増やしていきましょう。
例えば、親に対して、以下のようなことを思っていたとしたら、これをそのまま伝えると親もびっくりしてしまうかも知れません。
「なんで認めてくれないの」
「なんで話を聞いてくれないの」
「なんで無視するの」 「学校に行きたくない」
なので…
親の視線の先に自分の顔を出して、(親の顔を見ることがなんだか照れくさい人は、食器を洗っている親の横に立って)「今日、学校で泣きたくなった」と一言だけ言ってみましょう。親が「そうだったんだ」と返してくれただけでも、OK です。次の日も「イライラしたことがあった」「友達って、よくわかんない」と、思っていることを一言だけ言うことを続けてみましょう。そのうちに親が「どうして?」と聞いてくれたら、チャンスです。
まずは、あなたが「『どうして?』と、聞いてくれてうれしい」と、素直に言葉にしましょう。そう。親が、あなたの一言に反応したということは、あなたの一言が伝わったのです。
もしどうしても親にはわかってもらえない、伝わらない時は、伝える相手は親でなくても大丈夫です。大事なのはこの「伝わった!」という実感の積み重ねをすることによって、「1番伝えたいことや大事な気持ち」を焦らずに丁寧に伝えるための“勇気”につながることです。
今まで、言いたいことがあってもうまく伝えられないという、もどかしさに苦しんできたあなたにとって、小さな「伝わった!」という実感がもたらす勇気が、あなたの“伝えたい気持ち”を強く後押ししてくれます。
最初から「上手に言おう」「全てを伝えよう」と頑張らなくって良いのです。“伝えたい思いがあふれている”話し方には、相手のこころに届く強いパワーがあると思います。
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