男子の射精・性欲#6
刺激の強い「おかず」は控える
- 性の悩み
- 体験談・インタビュー
泌尿器科医の今井伸先生が提唱する「射精道(思春期編)」。第1条から第16条まである射精道を1つひとつ解説しながら、正しいオナニーの仕方や性欲への向き合い方を考えるシリーズコラムです。今回は、オナニーをするときの“おかず”の選び方について今井先生にお聞きしました。
今回は最終回ということで、第14条~第16条についてお話しを聞いていき、最後に今井先生から10代の方へメッセージをいただきました。
第14条 強い刺激のネタばかりを続けるべからず。
第14条にある「強い刺激」というのは今、結構当たり前にある動画も含まれますか?
含まれます。ひとことで動画と言っても、イメージビデオみたいな水着だけの刺激の少ない物もあります。
一方で、とても刺激の強い動画もあります。なので、動画の中でも刺激の強い物と弱い物を調整すれば良いと思います。
一方で、とても刺激の強い動画もあります。なので、動画の中でも刺激の強い物と弱い物を調整すれば良いと思います。
なるべく、妄想とか刺激の弱いものを織り交ぜた方が良いということでしょうか?
はい。例えば、水着だけの動画や雑誌でオナニーをするときもあって、弱い刺激でも射精できるというくらいの方が良いです。
今は色々あるので動画の中でもすごい刺激の強いものもありますよね。
食べ物と同じです。高級な物だけ食べていたら、安い物が食べられなくなったり、、、なので調整がとても大切です。よく僕が使う言葉が「おかずローテーション」です。弱いものと強いものを適度に回すことです。要は、弱い刺激でも射精ができるということをやりながら、調整することが大切です。そして、たまにご馳走を食べるくらいがちょうど良いです。
他に、最近見かける強い刺激のものってありますか?
バーチャルリアリティー(VR)です。多分はまってしまったら、生身の人はいらない、リアルワールドは面倒くさいという風になってしまうと思います。
バーチャルリアリティーは完全に理想の環境を作れてしまうということですよね。
そこが現実的ではないので問題ですね。あと、アニメも問題だと思います。アニメは、異様におっぱいが大きかったり毛が全くなかったりして、生身の人間とは大きく異なります。慣れてしまうと、生身の人間に興味がなくなってしまい、生身の人間を性の対象にできなくなってしまう可能性があります。一生、生身の人間を対象にしなくてもいいなら、それはそれで自由ではあるのですが。
他には何かありますか?
刺激については時々変わったものでしたがる人がいます。小児愛、覗き、痴漢などは、実際に行ったら他人に迷惑をかける上に犯罪です。将来そういった行為はできないし、してはいけないです。だからそういったもので性欲を満たしてはかなり危険です。
第15条 時々、空想オナニーを行うべし。
第15条は刺激がなくても、空想だけで、オナニーができるようにということでしょうか?
空想オナニーは1番弱い刺激ということになると思います。実際のセックスの時はおかずがない状態で行います。もちろん、実際は相手がいる状態ですが、空想オナニーは実際のセックスに近い状態と言えます。
空想オナニーは難しいですよね。先ほどお話ししたように今は刺激の強い物がたくさんありますから。
あっても、見ないようにすればいいんです。
第16条 セックスしたいと思っても、まずオナニーすべし。(冷静になれる)
第16条と第2条の違いを教えてください。
多くの中高生はセックスしたいと、性欲だけで突っ走ってしまうことがあります。それだけで突っ走ると、過ちを犯したり、相手を傷つけてしまったりする可能性があります。性欲だけで動きそうになっている時には、まずオナニーをするようにします。射精をすると落ち着きます。
相手のことを思いやれなくなるくらい性欲が溜まってしまっている時は、自分自身ですっきりして落ち着こうということでしょうか?
そうです。射精しておけば、ちょっと気持ちにブレーキかかり、冷静になれます。
10代から、「彼女ができて逆に性欲が湧かなくなった」という相談もあります。
好きすぎてそういう目で見ることができないということもあります。好きな人を性的な目で見ちゃいけないって考えてしまう真面目な人は、性欲に抑制がかかります。彼女が好きすぎて、神聖な物すぎてできないという人もいます。それは関係性の問題です。神聖化してしまうということは両者の立場が対等じゃないということです。そういう関係は、多分うまくいかないです。だから、まずはコミュニケーションをとって、打ち解ける必要があります。
相手が女性なら誰でも勃つというのは間違いです。好きだから必ず勃つわけでもありません。セックスはプライベートな場所をさらけ出す行為なので、すっかり打ち解けて心を許していないと、いざという時に勃たないということもあります。もしかしたら、相談者と彼女との関係はそこまでになっていないのかもしれません。
相手が女性なら誰でも勃つというのは間違いです。好きだから必ず勃つわけでもありません。セックスはプライベートな場所をさらけ出す行為なので、すっかり打ち解けて心を許していないと、いざという時に勃たないということもあります。もしかしたら、相談者と彼女との関係はそこまでになっていないのかもしれません。
最後に、10代へメッセージ
最後に10代にメッセージをお願いします!
好きなだけオナニーをしてください。それで色々なことを学び、どういう場面でどういう風にするのかとか、勉強との両立をどうするかとか、そういうことで悩むのが思春期です。他の人と自分の性欲は違います。なので、人と比べても仕方ないんです。自分は自分、人は人です。
オナニーは刺激が強すぎないようにして、人に迷惑をかけず、法律を守ってすれば、何回しても良いんです。
オナニーは刺激が強すぎないようにして、人に迷惑をかけず、法律を守ってすれば、何回しても良いんです。