避妊してくれない?出産の費用って?|性のQ&A後編
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前回の「安全日はゴムなし?相手が性病?性のQ&A前編」
に続き、わたしたち「にんしんSOS東京」に寄せられる相談から、特に10代からの相談でよく聞かれるものや、間違った知識で覚えている人が多いものを紹介したいと思います!
相手が避妊に協力してくれなくて困ってます
「ゴムをつけないで、みんな外出ししてるってよ」「今まで、ずっとこうしているけど、一度も妊娠させたことないよ」
「オレの大きいからサイズが合わないんだよ」
「ゴムアレルギーだから、使えないんだ」
といろいろな理由を言って、コンドームをつけてくれない人はいます。
そんな風に言っておきながら、相手が妊娠したって聞いたら、「オレの子か?」「マジ無理だから」「関係ないから」と、関係を切ってくるような人も多いです。
それとは反対に女子の方から
「今日は安全な日だから、ゴムをつけなくても良いよ」
「私ピルを飲み始めたからゴムはつけなくても大丈夫」
と言われて、つけないでセックスをしたら、
「妊娠したから責任を取って」
「病院で妊娠していると言われた。中絶するのでお金を払って」
「性病にかかっていた。パートナーも検査が必要と言われた」と言われて、
「えー!マジかよ」となった相談も聞きます。
実際には男子がコンドームをつけるだけでは避妊の効果は100%ではないので、女子が低用量ピルを毎日飲むことも必要です。相手を大切に思って、「今、妊娠したら、相手は困るだろうな…」と考えてくれるような彼なら、「コンドームをつけて欲しい」と言われたら、ちゃんとつけてくれるはず。
だから、避妊に協力的じゃなければ、「私、ゴムをちゃんとつけられる人じゃないとしないんだ」って言っても良いと思います。
プロのAV男優だって、性感染症の検査はしているし、コンドームもつけているんですからね。
10代で、妊娠・出産する場合、利用できる金銭的な補助ってあるの?
10代でも、子どもを育てているカップルはいます。学校をやめて、働きながら保育園に預けて、親となって子育てする選択をした人たちもいます。中には、親に何らかの協力をしてもらって、バイトもしながら学校を続けている人たちはいます。妊娠すると、「産みたいです」という言葉を聞くことは多いですが、「産みたい」だけではなく、育てていくことも考えないといけないのです。保育園の費用、食費、洋服代やおむつ代など、小さなころでもお金はかかります。節約できるところは節約して、二人で協力して子どもを育てていく覚悟が必要です。
10代だからと言って、特別な補助のようなものはありません。しかし、10代でなくても使える制度がいくつかあるので、子どもを産むか産まないかで迷ったら、自分たちに使えるサービスがあるか、まずは、電話で家の近くの保健センターの保健師さんに相談をしてみると良いと思います。
保健師さんは、妊娠中に相談を受けてくださったり、自宅を訪問して妊娠中のことや出産準備の相談に乗ってくださったり、産後も、早目に子育ての様子を見に来てくださって、何か必要な支援がないかと考えてくださる人です。
そのうえで、2人で考えて、やっぱり産みたいということになったら、親に頼れる場合には「この部分はサポートをお願いできないか」と相談してみたら良いと思います。 もしも、親の支援を受けないで、結婚して2人で生活を始める場合には、住んでいる地域によりますが、産後の家事サービスが無料になったり、または他の人よりぐっと安く利用できたり、保育園の保育料も収入が少ない分安くて済んだり、ということはあります。ただし、親と同居の場合は、その世帯で働いている人たちの全ての収入が関係してくるので保育料が高くなるということもあります。
出産の補助でぜひ利用してほしいものの代表的なものは出産をする時には、出産一時金です。
親の健康保険に加入している間は、親の健康保険組合からもらえます。出産の前に入籍をして、自分たちで他の家で生活し、アルバイトなどで収入を得ていくということになると、自分たちで国民健康保険に加入して、そこから出産育児一時金が出ることになります。
一時金は42万円ですが、東京では、分娩費用が50~70万円以上するので、差額のお金を準備しないといけません。都立・県立・市立病院などは、比較的分娩費用が安く抑えられますので、金銭的に不安があったら、公立の病院がおすすめです。 妊娠・出産にかかる詳しい費用については「10代で妊娠。産みたいと思ったら」でも詳しく書いてあります。出産施設についても、保健師さんと面談することで、いろいろと情報が得られるので早めに相談してみることをおすすめします。
そして、産むか産まないかで悩んでいたり、面談に行くのはハードルが高いと感じていたりしたら、まずは電話やメールで相談できる私たちのような活動をしている団体や相談窓口に相談してください。
※このページの下の「関連する相談先」から、類似の相談先を見つけることができます。
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