HIV/エイズってうつったら死ぬって本当?治療すればこわくない?
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HIV/エイズって知っていますか?
もしかしたら、大人の人やインターネットの情報から、感染したら死んでしまうと聞いたことがあるかもしれません。
HIV(エイチアイブイ)/エイズは、セックスなどで誰もが感染する可能性がある病気ですが、今ではちゃんと治療法ができ、死ぬ病気ではなくなってきています。
HIVとエイズって、どう違うの?
HIV(エイチアイブイ) は、ウイルスの名前です。感染力は弱いのですが、主にコンドームを使わない性行為で感染します。HIVに感染すると、免疫(病原体からからだを守るシステム)がだんだんと壊されてしまいます。
HIVに感染すると、必ずではありませんが初期の症状として、インフルエンザのような症状が出ることがあります。
HIVに感染したことに気づかずにいると、数年~10年くらいで、普段ならなんでもない細菌やウイルスが悪さをして、さまざまな症状が現れます。このような状態をエイズと診断します。
HIV感染はHIVを持っているけれどまだ症状は出ていない状態、エイズは決められた症状が出ている状態と考えるとわかりやすいかもしれません。
まずHIV検査を受け、ウイルスがいるかどうかを調べて、早めに治療をすれば、エイズ発症を抑えることができます。
ちゃんと治療すればこわくない
HIV感染をしていて症状がない場合でも、体内にHIVはいるので、HIVを抑える薬を毎日飲む必要があります。HIVの増殖を抑える薬を飲むと、HIVを持つ人たち(HIV陽性者)のほとんどで、体の中からHIVが見つからないレベルまで数を抑えることができます。その状態では、だれかにHIVを感染させる可能性は極めて低いことが分かってきています。
また、エイズを発症しても、多くの場合治療すれば、さまざまな症状が抑えられ、HIVに感染しているだけの状態に戻れます。すなわち、ちゃんと治療をしていれば、感染前と大きく変わらない生活を送ることができるのです。
HIVに感染したらどうしよう…
最近の研究で、HIVを持つ人たちの5人のうち1人はそもそも感染に気づいていないという結果が紹介されました。相手の精液、膣分泌液、血液などの体液が自分の粘膜(皮膚ではない、目、のど、鼻、性器、肛門などのからだの内側の湿っている部分)にふれると感染の可能性が出てきますが、誰と性行為をする時も必ずコンドームを使うことで、もし感染に気づいていない人としてしまった場合でも感染を防ぐことができます。
オーラルセックスでは、相手の性器周辺をなめる時は精液や膣分泌液などによって感染の可能性が出てきますので、コンドームや女性用コンドーム、オーラルセックス用のコンドームとして販売されているデンタルダムなどで予防を心がけましょう。
HIVは、セックス以外の日常生活では感染しません。また唾液、汗などからも感染しませんので、一緒に食事をしたり、手をつないだり、キスをしても感染しません。
もし、恋人からHIVを持っていると知らされた場合は、コンドームを使用しているのであれば、まず感染は防げています。またその恋人がきちんと治療をしていれば、さらに感染の可能性は低くなります。
感染したかもしれない、不安だと感じたら
もし、HIV感染の可能性があるかもしれない、少しでも不安だなと感じた場合には、電話相談を利用したり、検査を受けたりしましょう。全国の保健所や検査所では、無料・匿名(本名を名乗らずに)で受けられますし、地元以外の市町村の保健所でも受けられます。(※詳しくは「HIV検査相談マップ」で調べてみてください)
いかがだったでしょうか。HIV/エイズは知らないでいるとこわいイメージかもしれませんが、感染していた場合でも長くつきあう病気になっています。また、周囲にHIV感染している人がいても、性行為の時に予防に気をつければ、これまでと同じように一緒に暮らしていくことができます。